10がつ5にち  留守番じゃが
ちょもたちが町へ買い物に出かけるっていうからオイラは留守番を引き受けたんだ!
オイラむかしっから留守番は得意だったんだぞ!爺ちゃんも褒めてくれたんだからな!


ちょも「午後には幼稚園からチョロが帰ってくると思うからよろしくちょも〜」
じゃがまる「まかせときな!」


じゃがまる「みんな出かけちまうとちょっと寂しいなぁ」
チョコ「じゃがまるくーん!」


じゃがまる「あれ?チョコは町へ行かなかったのかい?」
チョコ「めんどうだもん!チョコは午後からお昼寝するんだよ〜」


じゃがまる「そんなに寝てばっかりいると身体がなまるぞ!」
チョコ「そんなことないよ〜じゃがまるくんもお昼寝しようよ〜!」

なんだかかんだで、じゃがまるもお昼寝してしまったようです。

じゃがまる「ぐが〜〜〜っ…」
チョコ「ずぴ〜んががっ…」


じゃがまる「むーっ…う〜ん…う〜ん…」

夕方

チョロ「ただいま〜!」
ちゃちゃまる「あれ?じゃが兄ちゃん寝ているよ!」
ヒナ「今日はなにしてあそぶの?」
※ちゃちゃまるは、じゃがまるのことを尊敬しているので『じゃが兄ちゃん』と呼んでいます。


ちゃちゃまる「じゃあさ!『ブタの丸焼きごっこ』のつづきをしようよ!」
チョロ「ちゃちゃくん!それいいね!」
ヒナ「さんせーい!」


じゃん!


じゃん!


じゃん!


ばーん!
ちゃちゃまる「ちゃちゃはしゅーちょうだぞー!いちばんえらいんだぞー!」


じゃん!


じゃん!


じゃん!


ばーん!
ヒナ「ボクはシャーマン役です♪」


じゃん!


じゃん!


じゃん!


ばーん!
チョロ「チョロは原住民の王子さまだよ〜♪」


わっはっははっ!
ちゃちゃまる「わたししゅーちょーウソつかな〜い!」
チョロ「王子もウソつかな〜い♪」
ヒナ「ミサをはじめましょう」
※チョロたちが通う幼稚園では『ブタの丸焼きごっこ』が流行っているみたいです。


チョロ「今から原始ことばで話そうよ!」
ちゃちゃまる「アビゾテゾ!」
ヒナ「ゾテムロ!」


?!
じゃがまる「…オイラずいぶんねちまったぞ」


じゃがまる「あれ?!手足が動かねえぞ!…う〜ん!…う〜ん!…」


ごろん
じゃがまる「あっ!!」


じゃがまる「おい!チョコ何やってんだ?」
チョコ「…う〜ん!…う〜ん!…」
じゃがまる「なんなんだ!これは悪い夢なのか?」
(でもオイラ悪さしてねえのになんで悪い夢を見るんだ?)


もぞもぞ
じゃがまる「とれねぇ!チョコもオイラもなんで縛られているんだ?」


グググッ
しゅうちょう「アビゾテブタムグロギ!」
シャーマン「ゾテムロ!ミサ!」
※これはあくまでもごっこです。


もぞもぞ
じゃがまる「おまえら!何してんだ!チョコをおろせ!」


チョコ「くるしいよぉ〜…」
じゃがまる「チョコ今助けるからな!がんばれよ!」
チョコ「いたいよぉ〜…」


しゅうちょう「イムムムフ♪」
王子「ミサ・ドロベ!」
シャーマン「ハジメー!」
チョコ「わぁ!


ドスーン
シャーマン「ミサ・シター!」
王子「イムムムフ♪」
しゅうちょう「イムムムフ♪」
チョコ「・・・・・」


じゃがまる「こら!おまえたち!オイラゆるさねえぞ!!」


シャーマン「ツギオマエ・ミサ!」


のそのそ
王子「イムムムフ♪」
じゃがまる「チョロ!ヒナくん!ちゃちゃまる!いいかげんにしろ!」
(ひでぇ夢だな・・誰か早くオイラを起こしてくれ!)


しゅうちょう「アビゾテゾ!」


グググッ
じゃがまる「くそー!縄が全然とれねぇよ!」
しゅうちょう「アビゾテブタムグロギ!」
シャーマン「ゾテムロ!ミサ!」
※これはあくまでもごっこです。


バサッ
しゅうちょう「イムムムフ♪ドロベー!ドロベー!」


もぞもぞ
じゃがまる「おまえたち!いいかげんにしろ!」


シャーマン「ムグロギ!(火をつけろー!)」


カチッ
王子「トビッヒ!(了解!)」


じゃがまる「わぁ〜!!やめろー!」


あちあちあち!
※じゃがまるは思い込みが激しい性格なので本当に火がついていると勘違いをしているようです。


もぞもぞ
じゃがまる「オイラ!オイラ!」
(もうちょっとで取れそうだ!)


?!
しゅうちょう「・・・」


もぞもぞ
じゃがまる「オイラ!オイラ!」
(ずいぶん高くあげたな)


もぞもぞ
じゃがまる「ヤバイ!まにあわねぇ!」


バサッ
しゅうちょう「アビゾテブタムグロギ!」
シャーマン「ゾテムロ!ミサ!」
じゃがまる「わっ!


じゃがまる「わぁ〜〜〜!
しゅうちょう「モソジョ!」


ドスーン
シャーマン「ミサ・シター!」
王子「イムムムフ♪」
しゅうちょう「イムムムフ♪」
じゃがまる「・・・・・」


ゆさゆさ
ちゃちゃまる「じゃが兄ちゃん!もう『ブタの丸焼きごっこ』おしまいだよ!」
ヒナ「このお兄ちゃんお遊戯じょうずだったね!」
ちゃちゃまる「うん!迫力あったよね!さすがじゃが兄ちゃんだよ!!」


チョロ「チョッポくんいないからオヤツ出ないから。お外で遊ぼうよ♪」
ちゃちゃまる「そうしよっか!」


ずたたたたっ


バタバタ
チョロ「砂場にいこうよ♪」
ヒナ「さんせーい!」

夕方

チョロ「今日はね!チョッポくんが栗ご飯ごちそうしてくれるから食べていきなよ♪」
ちゃちゃまる「やったー!ちゃちゃ食べていくよ!」
ヒナ「ボクもごちそうになります!」


?!
じゃがまる「…オイラ凄く嫌な夢を見た気がするなぁ…チョコが吊るされて…オイラも火あぶりになって…」


ごろん
じゃがまる「あれ?チョコは無事か〜そりゃ夢だもんなぁ…あっ!おまえら!そのかっこう!」


じゃがまる「こら!おまえたち!オイラゆるさねえぞ!!」
ちゃちゃまる「あっ!じゃが兄ちゃん目がさめたんだ!」
チョコ「ずいぶん長寝したね!」
じゃがまる「チョコ!おまえ平気なのかい?」
チョコ「えっ!何が?」
※チョコはよほどの大事な事以外は直ぐに忘れてしまいます。


チョロ「じゃがまるくん!さっきの『ブタの丸焼きごっこ』演技よかったよ!みんな凄いって言ってたよ〜♪」


チョロ「あのね!今日は栗ご飯だってさ!」
じゃがまる「チョロ〜!!」


ポカッ!!
チョロ「いたっ!」


ポカッ!!
チョロ「わっ!」


ポカッ!!
チョロ「いてっ!」


うわぁ〜〜ん!!
ちゃちゃまる「じゃが兄ちゃんがおこったぁ〜!!」
チョロ「いたいよ〜!!」
ヒナ「びぇ〜ん!びぇ〜ん!」


じゃがまる「ちゃちゃ!こんな人に迷惑をかける遊びをしちゃダメじゃないか!」
ちゃちゃまる「だって!幼稚園でみんなやってるんだよぉ〜」
じゃがまる「みんながしていても『ブタの丸焼きごっこ』は2度としたらダメだ!!」
ちゃちゃまる「だって・・」
じゃがまる「オイラそんな遊びするちゃちゃは嫌いだ!!」
ちゃちゃまる「兄ちゃん・・」


チョロ・ヒナ「びぇ〜ん!びぇ〜ん!」
ちゃちゃまる「…えっぐ…グズッ…じゃが兄ちゃんごめんなさい」
じゃがまる「わかればいいよ!」
チョコ「ねぇみんな!ご飯まで栗食べようよ〜♪」


チクチク
チョコ「いたっ!」
じゃがまる「いくらチョコでもイガ栗はあご乗せ出来ないよ!」
チョコ「む〜っ!」


こうして園児たちの『ブタの丸焼きごっこ』ブームは去っていきましたとさ。
じゃがまる!留守番おつかれさまでした。


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